はじめに

Western DigitalのHDDを製品交換(RMA)してみた その3:名前の文字化け対処編 の続きとなります。

HDDの消去

自宅用のHDDではありますが、NASで使用していたため、個人情報満載のHDDでしたので、フォーマットだけはなく、0埋めによるHDD消去を行ってから発送することにしました。

HDDの消去には、仕事でいつもお世話になっている「Destroy」を使用しました。
http://www.vector.co.jp/soft/dos/util/se196626.html

Destroyの使い方については、割愛しますので、Google先生で確認して下さい。
今回、私は消去方法として「3.Sanitize by 3 times erasure(NAS)」を選択しました。

HDDの消去には膨大な時間がかかるので、時間に余裕を持って作業を行ってください。
私の場合、Core2 Duoのマシンで行い、3TBのHDDで5時間強かかりました。

HDDの梱包

DestroyによるHDDの0埋め処理が終わったところで、HDDの梱包に移ります。

基本的には、WDのRMA(返却承認)手順指示情報(RMA PREMAILER)に従う必要があります。
従わない場合は、RMAを受け付けてくれない場合があるため、十分注意してください。
20140914_rma4_01


RMA PREMAILERは、「RMA履歴」の「VIEW RMA PREMAILER」をクリックすることで確認できます。
20140910_rma2_14


RMA PREMAILERに記載されている手順をかいつまんで説明すると、以下のようになります。

1.ドライブを ESDバッグに入れること

ESDバッグとは、帯電防止用の袋のことで、普段はあまり手にすることがないと思います。
私はHDDを購入した時のESDバッグを流用しました。
20140914_rma4_02

ESDバッグがない場合、面倒ですがAmazon等で購入するといいと思います。
このESDバッグに入れることが一番重要です。


2.厚さ約5センチのバブルラップまたは固定された発泡緩衝材で包むこと

いわゆるプチプチでぐるぐる巻きにすればいいです。厚さ5cmと記載されていますが、5cmもプチプチがないという場合は、その周りを何らかの緩衝材で包むといいと思います。

私は以下のように、プチプチでHDDを包み、その周りをくしゃくしゃにした紙でHDDがダンボールの中で動かないようにしました。
20140914_rma4_03


3.箱の外側、3側面にRMAラベルを貼り、太字でRMA番号を明記すること

RMAラベルは、RMA PREMAILER画面から、「PRINT RMA LABEL」をクリックするすると表示されます。
20140914_rma4_04


RMAラベルは3側面に貼る必要があるので、この画面を3枚印刷します。
上部に表示されるバーコード付きのものがRMAラベルとなるので、これをハサミ等で切り取り、ダンボールの3側面に貼り付けます。
20140914_rma4_05

RMA番号は、RMA PREMAILERに記載されている「#」から始まる数字となります。
RMA番号も同じく、3側面に太字のマジックペンで大きく記入します。
RMAラベルは剥がれないように、透明のビニールテープで上から貼りました。
20140914_rma4_08

※宛名の記入については、次で説明します。

4.RMA PREMAILERを印刷し、署名したものを同封する

最後に、RMA PREMAILERを印刷し、2箇所ある署名の部分に署名と日付を記入し、HDDと一緒に同封します。署名は「英語」で、日付は「月(August等) 日(数字), 年(数字)」といった表記で記入すれば間違いないと思います。
20140914_rma4_17
20140914_rma4_18


発送準備

海外への発送方法については、いくつかありますが、郵便局を使う選択肢として2つ候補に挙げました。

EMS(国際スピード郵便)
 ・比較的費用が高い
 ・追跡可能

SAL(エコノミー航空便) 
 ・比較的費用が安い
 ・追跡不可

今回、私は送料が安いSAL便(サル便)を選択しました。
SAL便は追跡不能であるため、海外でよくある荷物の紛失にはまったくもって抵抗できません。
これは完全に自己責任となるので注意してください。


SAL便で発送する場合の宛名の記入については、先ほどのRMAラベルで印刷した画面の下部に表示されているものをそのまま貼り付けるだけでOKです。RMAラベルと同じく、透明のビニールテープで上から貼り付けると剥がれる心配がありません。
20140914_rma4_06

そして、天井部にも、分かりやすくRMA番号を太字で記載しました。
また、海外への発送ということで、誤配がないように「国名」の下に赤線を引いておくといいです。
20140914_rma4_07

郵便局での発送処理

荷物の準備が整ったところで、SAL便で発送するために記入が必要なものがあります。
それが「税関告知書」です。荷物が税関を通るときに必要となる書類となります。

SAL便で発送するときに必要な税関告知書は「CN22」という種類のものになります。
郵便局で「税関告知書のCN22の方を頂けますか?」と言えばもらえます。

税関告知書には、RMA PREMAILERに記載されている内容を記入する必要があるため、郵便局が近くにある場合は、税関告知書を先にもらって、自宅で記入すると安心だと思います。

記入する内容は以下のとおりになります。

・内容品の数量及び明細:HDD("発送するHDDの型番") In warranty Replacement

・重量、合計重量:Googleで型番で調べればWDのサイトで見つかるかもしれませんが、3.5インチHDDの場合はおおよそ0.8Kgになります。

・価格、合計価格:RMA PREMAILERの上部に記載された「バリュー」や「合計価値」の価格を記入
20140914_rma4_09

・HSコードおよび原産国名:HSコードは、RMA PREMAILERの下部に記載されている「関税分類番号(HTS)」の文字列を記入します。基本的に、内臓ドライブの場合は、「8471.70.4065」となります。
20140914_rma4_16

原産国名は、HDDのラベルに記載されている国名を記載します。

私が実際に記入した税関告知書の内容は以下のようになります。
20140914_rma4_10

この税関告知書(CN22)と、荷物を持って郵便局に向かいます。
郵便局で「SAL(サル)便の小型包装物で送りたい」と言えば通じると思います。
サル便と言って通じない場合は、「エコノミー航空便」と言い換えればいいでしょう。

その際、内容物について、どうのようなものか聞かれた場合は、
「交換用の故障したハードディスク」と言えばいいと思います。

そして最後に代金を支払って、発送は完了です。

まとめ

郵便局に持ち込んで発送することは、特に大変なことでもありませんでした。
ただ、SALやらEMSやら、海外に荷物を発送する方法が分からなかったため、その方法について調べる時間が結構かかりました。先駆者の方々の詳細な情報があったこそ発送まで漕ぎ着けることができ、ありがたく思います。

SAL便の場合、到着には2週間程かかるため、2週間程経過したら、WDのサポート画面を覗いてみるといいと思います。荷物が到着した場合は、以下のように「Received Quantity」が「1」となり、無事に届いたことが確認できます。「Pending Shipment」が「1」になっていれば、発送準備中となります。
20140914_rma4_11

次回はついに、交換用HDDの受取(最終回)となります。