はじめに

アドラー心理学を対話形式で表現した本「嫌われる勇気」を読みました。
この本を読んで私が心に残ったのは、「他者の課題を捨てよ」と「いま、ここに強烈なスポットライトを当てよ」この2点でした。


他者の課題を捨てよ

人間は1人では生きていけないのは誰もが認識していると思います。
しかし、アドラーは「すべての悩みは対人関係の悩み」と言い切っています。

その事実を前提にすると、人々が持つ悩みというのは、非常に難しい課題であると同時に、八方ふさがりな人生になりかねません。1人で生きていければ、自分だけで悩みは解決できます。しかも人生を自由に操ることが出来るのですが、人間は1人で生きてはいけません。

ということは、極論ですが「人のことなんか気にせずに、自分の生きたいように生きれば良い」ということに行き着くと思います。かくいう私も、人のことばかり気になって、本当にやりたいことをやれずにいます。外出するにしても服装が気になるし、誰かに見られているのではないかという不安にかられることがあります。

でも、本当は誰も見ていない。
見ていたとしてもすぐに忘れる程度のものなのです。

いま、ここに強烈なスポットライトを当てよ

「昔の自分を今でも悔やんでしまう」そういう思いをする人は多いと思います。

それがトラウマとなって二の足を踏んでしまい、身動きが取れなくなることもあります。
しかし、アドラーはこの「トラウマ」を否定しています。

トラウマがあるから、トラウマに引きずられているのではなく、今現在の自分が足を引きずっているのです。トラウマとは過去の自分であり、今現在の自分ではありません。ただ、過去の自分を正当化したいがために、「トラウマという好都合な過去の自分を背負っている様に自己暗示をかけているだけ」だと思います。

過去の自分を捨てろといわけではなく、過去を引きずる必要はないということなんだと思います。「いま、ここに強烈なスポットライトを当て、今を生きる」これが過去の自分を超える1つの大きな手段であると痛感しました。

まとめ

「他者の課題を切り捨てよ」、「いま、ここに強烈なスポットライトを当てよ」この2つの言葉は、今後の人生を生きる上で大きな自信に繋がる言葉であると思いました。

人のことを気にせず、自分に正直になり、今やりたいことをやる。

これができれば人生苦労しないわけですが、今の私には出来ていないのが現状です。どうすれば出来るのか、それを考え始めているところです。

自分なりの1つの答えとしては、「思い切って環境を変える」ことでしょうか。
考えても考えても現状を打開出来ない場合は、自分の意志に反して環境を変えてみることも1つの答えだと思います。

リスクがあるのは重々承知ですが、リスクは回避するものではなく、許容するものだと思えば怖くありません。毎日繰り返していることを別な方法に変えてみることも1つの手段だと思います。やりたくないことを辞めても良いわけです。

子供の時の自分に戻ったように「勇気」を出して行動してみることから始めれば、今の自分を生きることが出来るのではないでしょうか。